夜間や雨天時でも見えやすいように、ゴムやガラスの素材で作った道路白線の試作品 |
鬨一(ときいち)精機(松本市)と真陽建設(塩尻市)を中心にした松本地方の企業5社でつくる共同研究体は、視認性や耐久性に優れる道路の白線表示の開発を目指し、このほど試作品を完成させた。塗料でなく、廃タイヤを再利用したゴムチップとガラス廃材を混ぜた素材で、舗装時に道路にはめ込む製品。夜間や雨天でもはっきり識別できるのが特徴としており、研究協力を受けている信大工学部(長野市)で近く実証試験を始め、1年半ほど後の商品化を目指す。
試作品の表面は、微細なガラス素材を含んだ立体構造で、車のライトを反射しやすい。水を通す構造のため、表面に水がたまって見えにくくなったり、タイヤが滑ったりする心配がないという。
白線表示は一般的にアクリル系の塗料で施されるが、次第に汚れや摩耗で見えづらくなり、塗り直す必要が出てくる。試作品は、塗料のように薄れないため「3〜5年の耐久性」(鬨一精機の近藤鬨一郎社長)を見込んでいる。
近藤社長が雨の夜に運転した際、白線の見づらさを感じたのがきっかけで、約5年前から研究を開始。これまで人工芝を素材に試作した白線もあったが、汚れやすく実用化を断念。今春からゴムを材料にする方法で開発している。価格は塗料の数倍になる見通しだが、耐久性などから「トータルで投資効果がある」という。
信大では、車の往来の多い敷地内に試作品を埋め込み、年間を通して耐久性などを調べる。国の許可を得るまで一般道では使えないが、民間駐車場などで先行導入していく。廃材を素材にすることから、近藤社長は「リサイクルのできる循環型製品にしたい」とも期待している。